理事長挨拶

理事長挨拶

「前へ!、そして未来へ」

  このたび2023年1月28日より日本総合健診医学会の理事長に就任致しました東海大学医学部の西﨑泰弘です。私は元々消化器肝臓病を専門とする内科医ですが、24年前の1999年に当学会に加入し、2011年から理事、そして2013年から直近までの8年間は副理事長として学会の運営に努めて参りました。

  私たち日本総合健診医学会は、1993年(平成5年)より日本学術会議に正式登録されている学術研究団体です。健康評価と健康増進のため、健康診断の効果的な機能向上を目的としてIHEPA(International Health Evaluation and Promotion)の本邦における活動団体として聖路加国際病院の日野原重明先生らにより1973年11月に設立されました。今年はその半世紀目となる50周年を迎えていますが、その歴史ある学会において節目となる年に理事長を拝命致しましたことを大変光栄に感じて居ります。

  WHOは、2022年の健康長寿世界一は男女ともに日本であると報告しています。その日本は世界で最も盛んに健診や検診(以下けんしん)が行われている国であり、それが様々な疾患リスクを低減し、本邦の長寿を支える可能性が2011年のLancet誌に述べられています。総合健診医学会とは、総合的に様々な医学分野と連携しながら任意型や対策型けんしんを行って、異常が認められた場合には広く総合的に専門領域と繋がって人々を救うとの当学会の存立意義から命名されました。

  けんしんを取り巻く環境として近年3年間は、新型コロナウイルスの感染蔓延により残念ながら抑制方向で推移しました。しかし今年の春以降は環境が大きく変化します。
  「前へ、そして未来へ」、新たな歩みがはじまる年に新体制となる当学会は、これまで以上に会員の皆様にお役に立てるよう研鑽と精進を重ね、日本ならびに世界の予防医療と予防医学の発展・推進を目指して邁進して参ります。どうぞ皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

一般社団法人 日本総合健診医学会理事長
西﨑 泰弘

東海大学医学部総合診療学系健康管理学 主任教授
慶応義塾大学医学部内科学 客員教授

2023年3月